スタンダード版 | エンタープライズ版 | |
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同時テンプレートリクエストの最大数の設定 | ○ | ○ |
同時 Web サービスリクエストの最大数の設定 | × | ○ |
同時 CFC 関数リクエストの最大数 | × | ○ |
キュー(処理待ち)のタイムアウト | × | ○(既定60秒) |
ColdFusion エンタープライズ版がスタンダード版と比べて運用性に優れている点の一つに、内部のリクエスト処理の細分化の違いが挙げられます。
ColdFusionはマルチスレッド機能に対応しており、複数のリクエストを同時に処理することができますが、ブラウザからのColdFusionページへのリクエストを始め、公開しているWebサービスへの呼び出し、JavaScriptを経由したCFC呼び出し、定期的な内部ジョブ(メールスプール、スケジュールタスク、ロギング、ドキュメント・グラフ生成、画像処理、変数処理)など、さまざまな処理が動きます。
スタンダード版ではそれらを一括して管理を行うことしかできないのに対し、エンタープライズ版では管理を細分化することが可能です。
スタンダード版は、ColdFusion Administrator で設定可能な「同時テンプレートリクエストの最大数」でのみ、同時処理の指定が可能です。ここで設定した値は、 ColdFusion(内部エンジンのTomcat)内部で生成される処理スレッドの上限値となります。指定した上限値までの範囲で、先に述べた各種のさまざまなリクエストが処理されます。
スタンダード版は、エンタープライズ版に比べて下記の事項に注意が必要です。
エンタープライズ版は、処理スレッドの内部でColdFusionでリクエストが細分化されて管理されます。 「Webサービス実行」や「JavaScriptなどからのCFC呼び出し」など、処理に応じて同時処理数を設定できるほか、処理待ち(キュー)のリクエストのタイムアウト時間の指定が可能です。アプリケーションの内容に応じて柔軟に調整できるほか、一時的にアクセスが集中した時などもユーザーからのリクエストを待たせ続けるのではなく、特定のメッセージを表示して処理をタイムアウトさせる事が可能で、ColdFusionサーバー側での処理の軽減につながります。
エンタープライズ版はスタンダード版と比べて下記の点に利点があります。